グレープレザー
ワインの産地イタリアで開発された
ぶどうが原料のバイオレザー。
アイファーマッサンスが使用しているグレープレザーはイタリア製で、ミラノにあるVEGEA社によって開発されました。毎年大量に生産されるワインの製造工程の副産物であるぶどうの皮、種、茎といった搾りかすをアップサイクルして作られた革新的なバイオベースの素材です。
<グレープレザーができるまで>
ワインの搾りかすを乾かして粉末状にしたもの、ブドウの種から抽出したオイルに、植物性のオイル(リネン、アブラナ)などを加えて液状のポリマーを作ります。それを、オーガニックコットン、リサイルコットン、リサイクルポリエステルで作られた基布にトップコートとして合わせます。
<VEGEA グレープレザーの特徴>
- 耐水性、耐高温性に優れている
- 耐久性があり、通気性がある
- 本革のような質感や厚みがある
VEGEAは強度、硬度、圧力、柔軟性などのテストを繰り返し、EUが定める基準をクリア。H&Mが主催するイノベーションコンペ「グローバルチェンジアワード」を受賞したのをきっかけに、世界で知られることになりました。イギリスの高級車「ベントレー」の100周年記念コンセプトカーのシートに使われるなど、革新的なバイオ素材として注目されています。
<環境と人と動物に優しい理由>
- 再生可能なバイオ資源が78%
VEGEAはEUの定めるREACH規則に準拠し、無溶剤です。環境にやさしく無害で、臭いもなく、大量の水を使わず、合成油や汚染油を使用せず、生態系への影響も最小限に抑えられます。
- 環境への負荷が少ない水溶性ポリウレタンを使用
通常の合成皮革では、トップコートに有機溶剤(トルエン、ジメチルホルムアミド)を使用した「溶剤系ポリウレタン」を使いますが、そのような有機溶剤は大気中の汚染物質であるVOC(揮発性有機化合物)を含みます。VEGEAで用いられるのは「水溶性ポリウレタン」。有機溶剤を使わず、有害物質の排出や使用する水の量を抑えることができます。
- 環境と動物へ配慮した製品の証
VEGEAのグレープレザーは、GRS認証も取得しています。GRSとはグローバル・リサイクルド・スタンダードの略で、その原材料から完成品までの各工程でリサイクル成分の検証を行い、社会や環境への配慮、トレーサビリティーが確立していることを証する国際的な基準です。