知ってほしい!オーガニックコットンの魅力
オーガニックコットン(Organic Cotton)とは、農薬や化学肥料を使わない栽培方法(有機栽培)で育てられたコットンのことです。環境や生産者、消費者の健康に配慮した、エシカルかつサステナブルな素材。そんなオーガニックコットンについてまとめてみました。
🌿 コットンとオーガニックコットンの違いは?
通常のコットン栽培との違いは、以下のような点です。
通常のコットン |
オーガニックコットン |
化学肥料・農薬を使用することが多い |
化学肥料・農薬を使わない(天然由来の肥料や害虫防除法を用いる) |
遺伝子組み換え種子を使用する場合もある |
遺伝子組み換え種子を使わない |
生産性重視の栽培方法 |
土壌や生態系を保全する栽培方法。3年以上化学肥料や農薬を使っていない土壌でのみ栽培される |
土壌汚染や水質汚染、農薬による生産者への健康被害のリスクがある |
環境負荷が低く、生産者の健康にも配慮 |
🌱 オーガニックコットンのメリットとデメリット
オーガニックコットンには良い点が多くある反面、注意点や課題もあります。
【オーガニックコットンのメリット】
① 環境負荷が低い
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農薬や化学肥料の使用を避けるため、土壌や水質の汚染を抑制できる
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生態系や生物多様性の保護につながる
- 農業に適さないとされる乾燥地帯でも栽培できる
② 生産者の安全と経済面の向上
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農薬を使わないため、生産者の健康被害が防げる
- フェアトレードによる労働者の収入アップ
③ 肌へのやさしさ
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化学物質を使わないため、肌に優しく低刺激
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敏感肌の人や乳幼児も安心して使える
【オーガニックコットンのデメリット】
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通常のコットンよりも生産量が少なく、生産コストが高い傾向がある
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価格が通常のコットン製品より高めになる
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オーガニック認証を受けるにはコストと時間がかかるため、生産者のハードルが高い
🌱 オーガニックコットンの認証制度
オーガニックコットンには、その製品がオーガニックコットン製であることを表す認証制度があります。代表的な認証には以下の2つです。
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GOTS認証(Global Organic Textile Standard)
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世界基準で厳しい環境・社会基準をクリアした製品に付与
- 原料から製品加工まで一貫して審査されるため、信頼性が高い
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OCS認証(Organic Content Standard)
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製品内のオーガニック原料の使用割合を保証する基準
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🌿 コットン製品を選ぶ際のポイント
通常のコットン製品とオーガニックコットン製品を見分ける際、わかりやすいのは認証ラベルがついているかどうか。コーポレートサイトなどで原材料調達のポリシーを公表している企業もあるので、それらをチェックしてその取り組みをしることも大切です。
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認証ラベルの有無を確認
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認証マーク(GOTS、OCSなど)が付いているか確認
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生産地や企業の取り組み
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生産背景を公表しているブランドを選ぶと、よりエシカルな消費につながります
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ちなみにiFarmaissanceでも、GOTS認証のオーガニックコットンを使用したアイテムがあります。もともとgrappasac(グラッパサック)というグレープレザー製の4WAYリュックの商品化の際、保管袋として作られたオリジナルトートバッグです。素材が良く小ロット生産のためコストがかかってしまい、お値段的にはちょっと張るのですが……一応ご紹介だけ。
残念なのは、現状は販売用のタグにGOTS認証マークを入れていないところ。
日本企業では、株式会社良品計画が運営する「無印良品」が、ほとんどのコットン製品にオーガニックコットンを使用していますね。世界各地のトレース可能な農場で生産されたオーガニックコットンの安定的な調達により、一般消費者の手に届く価格帯での販売を実現している点に注目です。販売力のある大企業のこうした取り組みはとても素敵だと思うし、小規模ながらエシカル商品を扱う身として、とても勇気づけられます。